日比谷に吠える

 天気のよい日曜日。銀座方面にちょっとした用事があったので、霞ヶ関で丸ノ内線を下車。日比谷公園を縦断して行こうと思い立つ。第二花壇の薔薇の花を愛でながら進むと、折しも日本最大級のビヤガーデンというキャッチフレーズの「ヒビヤガーデン2018」を開催中。かなりの人出で、思い思いの場所にビールを流し込む人々が集まっていた。日比谷交差点方向に進むと、心字池がある。ここでは過去何度かカワセミを撮っているので、期待を込めて望遠レンズを構えて、シャッター優先で連写の態勢で待つ。ひゅっと頭上を越して飛んだようだが、それきり現れなかった。あきらめて日比谷シャンテを目指す。TOHOシネマズの前のゴジラスクエアにあるGodzilla Statueを撮影。有名ポイントだから、ゴジラバックで自撮りする人も多い。道を挟んで反対にある日比谷ステップ広場には、イベントだろうか謎の女の子の人形が。

パートカラーの春

 桜が散ると春が終わった感が強いけれど、なかなかどうして次々と別の花が開花するのだった。路傍にはヒナギクやタンポポが咲いているし、公園には石楠花が鮮やかな花弁を誇示している。ひさびさにLX100を持ち出していまの時間を切り取ってみる。ふつうに撮ってもつまらない、パートカラーにしようと思う。「パートカラー」は、モノクロの写真、映像の中で特定の一色だけを彩色して強調、見る人にインパクトを与える手法。LX100の場合、画像効果(フィルター)から「ワンポイントカラー」という項目を選択して設定する。ここではシャクナゲとタンポポの写真に適用してみた。

花筏

 儚くも散ってしまった東京の桜。それでも散り際に楽しめるのが花吹雪と花筏。新宿御苑には最後の花見目当ての行楽客が詰めかけて、新宿門からの入場は行列ができていた。外国人を含めて、来場者数は相当なものだ。中の池から芝生広場へ向かう小径のあたりで花筏を撮影。さらに池の南側で丁度風が吹き、すこし地味ながら花吹雪も撮影。

皇居の土筆

 国会前庭から下って桜田門の方に向かう途中で見つけた土筆。桜田濠の外周にあるが、柵の中にあるので摘む人はもちろんいない。というわけで伸び放題なのがやや勿体ない気もする。田舎に住んでいた頃は野山に自生しているのを摘んで家に持ち帰った。袴をむしると爪が黒くなったことなど思い出す。水に漬けてアク抜きした土筆は、母の手でおひたしや煮物に化けたものだ。

国会前庭から

 テレビ朝日の人気番組「相棒」に出て来る庭園。皇居の濠側にあって、警視庁庁舎を見下ろすあの高台はどこだろうと、かねてから気になっていた。調べてみて国会前庭の北庭であろうと見当をつけたが、特に用もないので訪れる機会もなかった。桜の季節になって、「皇居乾通り一般公開」の運びになったので、それにかこつけて出かけてみた。件の高台は、江戸時代初期に加藤清正が屋敷を建て、その後彦根藩の上屋敷が置かれたという、由緒ある土地柄であるらしい。同所にある憲政記念館は尾崎行雄を記念して建てられた尾崎記念会館が前身となっている。北庭には日本の標高を決める基本となる「日本水準原点」がある。ローマ風の神殿建築を模倣した明治期の洋風建築は東京都指定有形文化財に指定されているという。